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2025.04.08 レポート

気候変動教育を進めるには? – 武蔵野大学で「気候変動教育フォーラム」を開催しました

2025年3月4日、サステナビリティ学科の白井信雄教授が中心となり、武蔵野大学有明キャンパスを会場に、第1回「気候変動教育フォーラム」を実施しました。今日はその様子を写真入りのレポートでお伝えします。

以下、白井先生から寄せられたレポートです。

豪雨や猛暑等の被害が顕在化するなか、気候変動は非常事態というべき状況になっています。2050年に温室効果ガスの排出量をゼロにするカーボンニュートラルの実現が目標となり、対策を急ピッチに進めている状況でもあります。

しかし、サステナビリティ学科の白井信雄教授は国内地域や日本の気候変動に関する意識の実態を調査したところ、気候変動への意識が高まっていない(むしろ低下している)状況にあるという結果を得ました。

このため、気候変動に対して、実践を通して学び、深く考える気候変動教育を進める必要があると考え、3月4日(火)、有明キャンパスにて「気候変動教育フォーラム」を開催しました。

環境自治体会議環境政策研究所/持続可能な地域創造ネットワーク、NPO法人気候ネットワーク、NPO法人新宿環境活動ネットの協力を得て、武蔵野大学サステナビリティ学科の主催で開催したものです。

以下、当日の様子です。

趣旨説明と問題提起:若者の気候変動への意識の両極化等を共有しました。

長野県飯田市の熊谷健太郎さん、小林晋さんから脱炭素先行地域としての気候変動教育の取組みの報告をいただきました。
福井県坂井市の水上聡子さんと北川直規さんから、内発的動機づけを重視した気候変動政策と教育の取組みをお話いただきました。
千葉大学の倉阪秀史教授から、事前のワークショップで作成した気候変動教育法案の説明をいただきました。
Code for Japanの東健二郎さんから、この会合の事前と事後に行うデジタルプラットフォームを用いた対話について説明をいただきました。
武蔵野大学の院生の川端圭子さんから、気候市民会議の研究成果の報告、気候市民会議と気候変動教育との関連の考察について、報告をいただきました。

全体司会者である飯田貴也さん(NPO法人新宿環境活動ネット)と登壇者によるパネルディスカッションを行いました。最後には、登壇者と参加者が一緒になり、気候変動教育を進める仕組みについて考えたい問いを出しあうワークショップを行いました。ファシリテータをしていただいた客員研究員の小澤はる奈さん(環境自治体会議環境政策研究所、持続可能な地域創造ネットワーク)、小畑あかね(気候ネットワーク)さん、本間早也香さん (エックス都市研究所 サスティナビリティ・デザイン事業本部、本学科の卒業生!!)、増原直樹さん(兵庫県立大学 環境人間学部)、松本明さん(高知大学地域協働学部)、ありがとうございました。

フォーラムで話し合った問いの中から、4つを選び、デジタルプラットフォームでの意見交換を行ってきたところです。

この活動は2025年度も継続し、脱炭素先行地域等の地域でのカーボンニュートラルを目指す政策と連動した気候変動教育の実態の調査、地域でのモデルプランの作成等を行っていく計画です。大学生による中学生・高校生向けの気候変動教育プログラムの開発と実践も行っていきます。

サステナビリティ学科は、気候変動や気候変動教育について積極的に活動しています。詳しくは以下をご覧ください。