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2026.09.24 お知らせ

【第10回】「都市と農山漁村の新たなカタチ「幸せな結婚2.0」~自立性を保ち、分かち合う第4の選択肢」を公開しました。- 白井信雄教授の連載 サステナビリティがつなぐもの

武蔵野大学工学部サステナビリティ学科白井信雄教授が講談社が運営するウェブサイト 講談社SDGs by C-stationでの連載「サステナビリティがつなぐもの」にて、「【第10回】都市と農山漁村の新たなカタチ「幸せな結婚2.0」~自立性を保ち、分かち合う第4の選択肢」と題した最新記事を公開しました。

記事の内容は下記になります。

19世紀末のイギリス。エベネザー・ハワードが「田園都市(タウン・カントリー)」を提唱しました。この構想は、都市の雇用、高賃金、社会的・文化的機会と、農村の自然、美しい環境、新鮮な空気、低い生活費という魅力を結び合わせ、新しい生活と文明を生むという具体像を示しました。

その基本コンセプトは「都市と農村は結婚しなければならない」でした。都市か農村かのいずれかの選択肢ではなく、第3の選択肢を示したものです。ハワードの田園都市論は、単に都市住民を自然豊かな郊外へ移す構想ではありません。土地を共同で保有し、開発利益を地域社会へ還元しながら、自立した都市を計画的に育てる社会改革の構想でもありました。

今回、焦点をあてるテーマは、第4の選択肢になります。都市と農村を一体化させるのではなく、物理的には離れていながらも、都市と農村のよい関係をつくるという選択肢です。

工業化と都市化は、生産と消費の分断を進めました。エネルギー、食料、木材、水は遠隔地からも届くようになり、都市の暮らしは便利になりました。その一方で、それらがどこで、誰によって、どのような自然と労働に支えられているのかは見えにくくなりました。

これは都市と農村の結びつきが弱まったわけではなく、問題はその関係が対等でないことにあります。都市が多くの便益を受け取る一方で、農村には生産、自然の管理、災害対応等の負担が残りやすくなっています。そこで必要なことは、離れていても、それぞれの自律性と地域らしさを尊重し、利益と負担を分かちあい、さらには意思決定を公平に行う関係をつくることです。

このことは決して新しい考えかたではありませんが、「都市と農山漁村の幸せな結婚の新しいカタチ(略して『幸せな結婚2.0』)」と呼ぶことにします。「幸せな結婚2.0」とは、「都市と農山漁村が物理的には離れたまま、それぞれの自律性を保ちながら、資源だけでなく、便益・負担・責任・意思決定を分かち合う関係」と定義しておきます。

この結婚は同居ではなく、別居や遠距婚、通い婚のようなものであるかもしれません。だからこそ、意識して関係を育て、互いの事情を理解し、責任を分かち合うことが必要になります。

この記事の目次

都市と農村の新しいカタチ「都市と農山漁村の結婚」
都市と農山漁村の関係が「非対称」になってしまう5つの要因
事例1:再生可能エネルギーによる都市と農山漁村の関係づくり〜東京都世田谷区〜
事例2:都市と遠く離れた農村をつないだ食の循環〜東京都北区、山形県遊佐町〜
事例3:森林を活かした二酸化炭素固定のネットワーク〜東京都港区〜
事例4:市民ボランティアによる水源林の保全〜神奈川県横浜市〜
都市と農山漁村の、良好な関係が生まれる3つの理由
幸せな結婚が生まれ、続き、発展するために必要なこと

サステナビリティがつなぐもの サステナビリティがつなぐもの 【第10回】都市と農山漁村の新たなカタチ「幸せな結婚2.0」~自立性を保ち、分かち合う第4の選択肢 | 講談社SDGs より

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