本学科4年生の木口春花、林利咲の学生論文がMusashino University Smart Intelligence Center 紀要に掲載されました。

環境システム学科(2023年よりサステナビリティ学科)4年生の木口春花さん、林利咲さんの両学生の論文が、武蔵野大学 Musashino University Smart Intelligence Center紀要 第6号に掲載されました。
木口春花さんの論文の内容は以下の通りです。
複数視点映像を用いた顧客行動の分析手法の提案
Visualize Methods for Customer Behavior in Comfortable Retail Stores Using Viewpoint Video
木口春花* 田丸恵理子** 宮田真宏**
*武蔵野大学 工学部環境システム学科/副専攻(AI 活用エキスパートコース)
**武蔵野大学 MUSIC概要
近年小売業界は, 主にオンラインショッピングの普及により, 実店舗への来店者数の減少という課題に直面している. 従来の店舗は, 顧客が商品を購入する場として設計されてきたが,膨大な品揃えを持つオンラインプラットフォームに対抗して競争優位性を維持することが難しい状況にある.この問題に対応するには,顧客が実店舗を訪れる際に感じる「過ごす」店舗としての体験価値に焦点を当てることが重要である.そこで本研究では,店舗内での顧客行動を多視点的に捉え、 分析を行った. 具体的には, 顧客が店舗内のどこにいるのか,どのような行動を取っているのか,またどのような要素に魅力を感じているのかを可視化した. 結果, 個々の顧客は特有の動線や滞在時間のパターンを持っていることが分かった.また, 特定エリアでの滞在時間には, 個人の特性だけでなく共通の要因も影響を与えていた.さらに,インタビュー調査から,興味や好奇心だけでなく,製品に直接触れて体験できることが,今後の小売店舗における重要な価値として浮上していることが示された。
林利咲さんの論文の内容は以下の通りです。
サステナビリティの浸透性と購買行動との関係 〜文房具店の取り組みに着目した分析~
概要
The Relationship Between Sustainability Awareness and Consumer Purchasing Behavior : A Case Study of Stationery
林利咲* 宮田真宏**
*武蔵野大学 工学部 環境システム学科/副専攻(AI 活用エキスパートコース)
**武蔵野大学 教養教育リサーチセンター/MUSIC
現在,社会や環境における持続可能性と経済成長を目指す活動としてサステナビリティが注目されている. この取り組みはメディアにより多く取り扱われる一方で, 消費者の消費行動への影響は不明であった. そこで本研究では, 文房具店を対象に実店舗でのサステナビリティに関する取り組みについてインタビュー調査した. 結果, 店舗におけるサステナビリティに関する取り組みには意識していないものもあり,その後認識されることがあると分かった. これを踏まえて本研究では店舗での実地調査による状況の把握だけでなく, メディ
アでのサステナビリティ関連の情報の取り上げ状況と文房具店におけるエコマーク商品の売り上げを比較することでその影響を調査した. 結果, メディアでの取り扱いにより注目度が増えたため,売り上げにも影響することが示唆された.これらの結果を踏まえて,店舗にて実現可能なサステナビリティに関する意識を高めるための取り組み施策を店舗に提案し,それに対するフィードバックを得た.本稿ではこの一連の流れについて報告する。
以下のリンクよりPDFでご覧いただけます。
武蔵野大学紀要 Musashino University Smart Intelligence Center紀要 Online ISSN:2435-5445 第6号
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