「住宅建築の脱炭素化に役立つ仕組みづくりを目指して」磯部孝行講師のインタビュー
サステナビリティ学科の専任教員である磯部孝行講師が取り組む研究について、インタビューが武蔵野大学公式ウェブサイトに掲載されました。
以下、ウェブサイトから引用して紹介します。
世界が気候変動問題に直面している今、持続可能な未来を目指し、社会のあらゆる場面でCO2排出量の削減が求められています。その中でも人々に身近な住宅の建築や改修に着目し、建築物の脱炭素化を評価する仕組みや、建材のリサイクルシステムの構築に取り組む磯部孝行講師の研究を紹介します。
(中略)
改修工事によるCO2排出量削減効果を‟見える化”
私が取り組んでいる研究テーマは、大きく分けて2つあります。「建物のCO2排出量の評価」と「建設廃棄物のリサイクル」です。
一つ目に挙げた「建物のCO2排出量の評価」の具体的な取り組みとして、東京大学、不動産会社と3者共同で、住宅の改修工事によるCO2排出削減効果を数値を使って「見える化」する研究を行っています。
現在、新築住宅の環境性能についてはさまざまな議論がなされている一方、約5,000万戸もある既存の住宅の省エネ化推進や脱炭素化は、有効な議論があまり進んでいません。私たちの研究はその点に着目し、すでにある住宅を対象に、改修工事をするとどのくらいCO2排出量を削減できるのかを数値化する手法の構築を目指しています。
研究では資材のデータから建物の3次元モデルをつくるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)などのデジタル技術を使い、基礎や柱など改修工事で再利用される部材と、新たに投入される部材を正確に把握。その情報を元に、廃棄物量と資材投入量、それに伴うCO2排出量を算出し、更地にして建て替える場合と比較しました。その結果、耐震性や断熱性を高める全面改修工事は、建て替えに比べてCO2排出量を47%削減できることが分かりました。
住宅を直して使い続けることの効果を数値化できたことは、社会にもインパクトのある成果だと思います。今後はさらに研究を発展させ、改修工事による長寿命化の効果、省エネ・創エネ設備の導入効果なども検証していく計画です。
研究者紹介 – 磯部 孝行 | 武蔵野大学[MUSASHINO UNIVERSITY] より
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